マリクとセックスした後の身体は毎回程良く気怠い。
ヤってる時は気にしてる暇なんざねェが、夢中になって行為に溺れて本気で腰振ってんだろうな、オレは。
それでこの気怠い身体で同じ布団に入って隣に寝そべる疲れきったマリクを抱き締める。
頭を撫でてやると、さっきまで濡れに濡れていたアメジスト色の目を閉じて吐息を漏らした。
なんつーか…すげー可愛いんだよなあ…
胸がくすぐったくて堪らずマリクを引き寄せた。
額に、瞼に、鼻に、頬に、唇を滑らせる。
最後に小さく開いていた口にキスをして顔を離すと、いつの間にか目を開けてやがったマリクは頬を赤くしていた。
「どうしたよ」
「……なんでそんな顔してるんだよ…っ」
鳥みてェに口を尖らせたマリクが緩慢な動きでオレの胸を叩く。
ちっとも痛くねえその攻撃にまたどうしようもなく愛しくなってくる。
そんな顔、がどんな顔っつーのかは自分でもよく分かっていた。
だって仕方ねえだろ。
「幸せだからな」
「な、、〜〜〜〜ッ!!?一人で言ってろ馬鹿!」
茹でたタコみてーに真っ赤になって寝返りを打たれた。
近くにあった体温に離れられて寒さが一瞬身体に走る。オレから離れたマリクの肩も小刻みに震えてやがった。
「おいマリク」
「離れろ変態!」
「うるせぇよ」
「んっ」
抱き寄せて、顔をオレに向けさせて唇に噛み付いてやる。
すると吊り上がってた眉は下がり背けていた身体はゆっくりとこっちに向いた。
…いい加減にしとかねえとまた犯したくなっちまうなぁ
ちゅる、と名残惜しかったが口を離すとマリクはとろけた目で何か言いたげにオレを見てきた。
何を訴えてるのかは明白だったが…悪ィな、あまりお前の身体に負担かけたくねえんだよ。
ぐしゃぐしゃと頭を撫でて軽くキスをする。
「楽しみはまた明日にとっておこうぜ。流石のオレ様でも一晩じゃテメェは喰いつくせねえしな」
マリクは少しだけ悔しそうな顔をしたが、すぐにオレの胸に顔を埋めてきた。
暫くして静かな寝息が聞こえてくる。オレも睡魔が襲ってきて、抗うことなく目を閉じた。
あぁ、クソ、幸せだ。
2012.12〜2013.03拍手お礼に使用
あまあまを目指してみた
このバクラ、くさい(笑
実は起きてたマリク(笑