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「ハァッ、っは…ク、……ふ…」
「んんう、ふ、はぁ、んむ、ン……〜〜…ッ!!」

はぁ、はぁ、はぁ
じゅるッじゅ、れろ
ちゅぷっちゅっちゅうッ


蛍光灯に照らされながら絡み合う二つの肉体。攻撃し合っている、そんな表現が合っていた。
唇を、歯を、唾液を、交わせ熱をぶつけ合い。
互いに発するのは喘ぎと熱の篭った荒い息。
思考にもやがかかりはっきりしないのは雰囲気に呑まれてしまった為か。


ドスッ

バクラはマリクの身体を壁に押し付け、器官までも犯す勢いで舌を捩じ込ませる。
マリクは、んん、と苦しく呻きながらも美しい菖蒲の瞳を閉じ、男の背に回した手に更に力を込める。
「ん、ぷ、ハぁあ……ばクッ…」
「ン……ん」
「んむっッ?!!!」
「クク、ふ、ぅ…」

息継ぎと同時に名を紡ごうとした所を狙われて、また深いキス。
熱を持った舌で歯茎を溶かされていたマリクは、顔の横にあった手がいつの間にか尻を揉みしだいていたことに驚く。
が、蜜のかかったようにとろけた表情で自らプチプチとシャツのボタンを外しだし、今度はバクラが驚愕に目を見開かせた。

「ン、はぁッ、んだよ…テメェ、耐え切れなくなったかァ?」

ぜぇ、と呼吸しながらしっとりと汗を滲ませたマリクの首に吸いつき嘲笑う。



ぢゅ、ちゅ、ちゅ、
強く吸い上げると濃いキスマークが付いた。
マリクは首に顔を埋める男の髪に指を絡ませ弄びながら甘い息を吐き出す。

「は…貴様だろう?耐え切れていないのは…。だから、こうやって、んッ…ボクから乳首を出してやったんじゃないか」


しゃぶりたいんだろ…?


それは、小悪魔などという可愛らしい誘惑ではなかった。
バクラの口腔内は一瞬にして唾液で溢れ、堪らず勃ち上がったマリクの乳首に吸い付いた。

ちゅうッ!じゅッ、ずるずるずるっ!!
ぺちゃ…ぴちゃぴちゃ
じゅじゅうッ!!


「ハァッマリクッ!ハァ…ハァ…!!!」
「はァア…ふふ…そんなにがっつくなよ…んうっ」

下から上に舐め上げる度に硬く尖ってくる、赤い、果実を思わせる乳首を唾液でコーティングしていく。
一度唇を離しても、自分の唾液で覆われたそのあまりにも淫靡な乳首が眼前にあって、また吸い付く。

「まるでバクラッ…あはっ、ひ…バター犬、だな、」
よしよし、と乳首に夢中になってしゃぶりつくバクラの頭を撫で、妖艶に笑った。





それからどれくらいの時間が経ったのか。
未だ吸い続けるバクラにマリクは涎を垂らしながら困惑していた。

「なぁバクラっ…、も、十分だろ…?」
「ン、はァ?」

ちゅうッ、じゅッ!
「はァあッ!!!」

びくんっ!

両乳首はてらてらと光り、片方はふやけてしまうほどに愛されていた。延々と続いていた快感は身体中を駆け巡りマリクの力を殆ど奪っていた。
だが、それよりも困っていたのは

「…まァ、こんなにチンポおっ勃たせてたら辛ェよなぁ、マリク?」
「バクラッ…!」

これ以上勃起出来ない程膨らんだ乳首をちゅうちゅう吸いながらマリクのチノパンと下着をずり下ろすと、ひくつき血管を浮かび上がらせたペニスが現れる。
バクラが指で弾くと透明なカウパーが一滴床に落ちた。
親指の腹でペニスの裏筋をぐりぐりと刺激しながら奥のアナルに指の先を一本差し込むと、マリクは睫毛に涙をつけて鳴き出した。

「ばっ、ばくぅッバクラッ!い、あ!やッ…いやだぁ…!!!」
「嫌だあ?乳がか?チンポか?それともケツの穴かァ?」

じゅるぅッピチャ…グリッぐりぐりぐりっ!にち…にゅぶ
前から、後ろから、厭らしい音がマリクの鼓膜を攻撃する。


「イイんだよなあ全部。いいねェ、エロガキの嘘は分かり易くて」
「ひアッ、バクラぁっ!ぃ、駄目だ…気持ち、よすぎてっボク…!あ、あッ、ひ!!」
「ヒャハぁ…サイコーだぜェマリク?…おら、服なんざ脱いじまって壁に手ぇつけてケツ向けな」
「あっアァ、あ、あ」
「可愛がってやるからよお…」
「ふっ、うっ、…うん……ッ」


じゃあ、どけて…と掠れて濡れた声を出してバクラの肩を押し、纏っていた服を脱ぎ捨て全裸になる。
引き締まりとても16歳とは思えない整ったマリクの身体は、肉付いた女の身体よりもバクラの興奮を誘った。
壁に手をついたマリクは恥ずかしさに顔を紅潮させるが、しかし腰を突き出しこの先の行為を求める。
バクラは一瞬目眩を感じたが、気にすることなくまだ閉ざしているアナルへと顔を近づけた。

「ああッ…は、ふぁああ…っ!!」
「腹空かしてんのかァ?オレ様の舌喰い千切ろうとしやがる」
「ごめっ…バクラの舌っ、あっああ、あつくてっイイからっ、ひ、んぅッ!!!ア、うくッもっと奥っ奥……ひっ!!」
「ク…そう焦んなって…ハァ」

尖らせて差し込んだ舌をマリクの腸内は涎を零して悦んだ。
壁の全てで包み込み、侵入者を熱く受け入れる。

「ハァッ、あ、あ、あ、はー…はー…ッ」

じゅるっちゅっちゅうっ、ずぽッ…

「ハ、これくらいで、いいだろ…」
バクラは舌舐めずりをしてジッパーを下げる。

「手ェ貸しなマリク」
「ハァ、ハァ…バクラっ…?あっあつッ…?!!!」
言われるまま後ろに差し出した手の先に、溶かされてしまいそうな程に熱く滾ったものが触れる。
それはマリクの、手汗で滲んだ手のひらに乗せられ、無理矢理握らされる。

「…ふ…なァマリク、どうされてぇよ…?」
「い、いあッ、やだっいやだっバク、あつい、ぅ、バクラの熱い…!」
「はぁ………オレ様もなあ、ふ、とっくに限界キてんだよ…分かんだろ、なあ…助けてくれよ…」

‘芸術’としか言いようのない背に彫られた三幻神をなぞりながら言う。ギリギリ触れる距離でなぞると、褐色の肌は大袈裟なまでに震えた。
く、とペニスを握る手に少し力を入れられ眉を寄せマリクへと顔を向けると、涙と涎でどろどろに溶けた顔がバクラに向けられていた。



「バクラ……あはぁ、バクラの、欲しいっ、ペニス、食べさせてくれよ……っ」










「づッ、アッ、ハッハァッハァッハァッハァッ、ハッ、アッく、う」
「あっああッ!!くうッ、ふああッ!あっアッアッアッアッアッ、あああッあっあっあっ!!!」


パンパンパンパン!ズッズッズパンズパンッ
ずぬっヌぼっじゅっじゅっズパンッ!!!

肉のぶつかる激しい音が響く。寒さは感じない。むしろ裸でも熱いくらいだった。
腰をがっしりと掴まれ、奥深くまで雄にナカを犯される。
カリ首まで抜けるとマリクは不服の声を上げ、根元まで埋まると涙を零して悦んだ。
互いに一度絶頂を迎えており、中出ししたバクラの精液はバクラがペニスをピストンする度に溢れマリクの肌に散る。
そのコントラストに口角を吊り上げ尻に塗り伸ばす。


「マリクッはっはあっ、たまんねぇ、堪んねェよテメェの中…ッ!!オレ様に絡み付いて、熱ィぜ…っクソッ」
「ひッ!んはっあっあっ、かはぁッ!!イ、イっ!ひふっ、あっ…?バっバクッちょっと待ってくれっ…!」
「ん、は?なにっワケ分かんねっことっ言ってんだ、よッ!」
「いっ、いから、ちょ、んアッ!駄目なんだ、って!止まれっ、アッ止まってくれよっ!」

ぶんぶんと左右に頭を振りいやいやする。
バクラは手を移動させ腹筋のついた腹を撫でさすった。


「ヒャハ、ハッ、止まれはっしねぇがな、あ、言うだけっ言ってみなァ?」
「やぁッ、はっ、ふ、ボクのッ…がっ…」
「はっハッハッ、ああ?」
「ボクのッ、あ、壁に散って……っやだッやだぁっ!!」
「はあ……?」


ぴた、とペニスを最奥まで押し込んで動きを止め、マリクの上半身を抱き上げる。
すると、壁に白濁混じりのカウパーが飛び散っていた。マリクはかあ…と顔を赤らめて呟く。

「バクラがっ突き上げるから……ッ!掃除、しないと……ッ」
「ク…ヒャハハハハハァ!」


「バクラ…?うあっ、アッアッアッアッあっあ〜〜〜……!!!!」

じゅっじゅっじゅうッ!ズパンッ!ズパンッ!
再び手を壁につかされピストンが始まる。


「気にすんなよンなコトッ、は、後でオレ様が綺麗にしてやるからよぉ…ッくく、このまま壁に出しちまいな!」
「いっアッアッあはァッバクッばかぁっいやだっアァアッ!」

ピストンと共にブルブルと揺れるマリクのペニスを掴みごしごし扱くと、バクラの手は粘液に濡れる。
それが手伝ってマリクは更に快感を得ることになる。
「う、アああああッ!!あヒッひゃううん!アッあっあっイクッいく、う、バクラバクラ…ばくらぁッ!!」
「ぐっ!!あッ、テメ、締めやがって、はっ、クソガキが、あっ」

「ひっひいっひッアッハッ、あっ、あっあっあっあっあーッ!アアァアアッ!!」

「ハァ、マリクッ、マリクマリクマリクッ…、つ、ああぁ……ふ…ッ!!」

「いっあっイくっバクラッ、あっあ!あ!あぁァああああ〜〜……!!!」


ビュッビュグゥウッ!グビュルルルルルッ!!
ビュー……ビュー……ッ

びゅくっ、ピシャッ!ビチャチャッ


吐き出したマリクの精液は全て壁に飛び散り、バクラの精液はマリクの腸内に放出された。
本日二度目の中出しだった。









「おいバクラ!なんでッ、なんでボク裸なんだよ?!なんで腰が痛むんだよっ?!!」
「…はァ?」

あの後もう1ラウンド交わった二人は流石に疲れ、ベッドに倒れ込むようにして眠りについた。
目を覚ましたマリクはまず隣にいた裸のバクラに驚き、そしてやけに寒いと感じた自分も全裸なことにもう一度驚いた。
そして、怒鳴った。
何故ならマリクにはセックスはおろか服を脱いだ記憶さえなく、それならこの男が何かしたに違いないと判断したからだ。


「おっ覚えてねぇだとぉ?!オレ様とのあの熱いセックスを、チンポ喰わせてくれ〜なんてテメェで言ったこと、覚えてねぇッつーのかオイ?!!」

「っ、…昨日…貴様がボクに、無理矢理酒を飲ませた所までは記憶はあるんだよ……!」

「おい…つーことは、あれかマリク、テメェは」

「うん……」


「…酔ってたのかよ…」


「…………うん…」




この後、これが証拠だ!とリビングの壁の汚れとバクラの首筋の鬱血を見せられたマリクは、バクラの鳩尾に一発くらわせ家を飛び出していった。